ここに『笑う犬の生活 ベストセレクション 土下座の心』と題されたVHSがある。
「笑う犬」シリーズはフジテレビ系列で放送されていたお笑い番組であり、90年代終わりから00年代初頭にかけてかなりの人気を博した。
シーズンごとに異なるタイトルが付けられ、初回シーズンが『笑う犬の生活』であり、嘘のような誠で、実はマーシーが一度出演しているのだ。
本VHSはその出演回を収録したものであり、その昔どうしても見たくてオークションで探し回り、ようやく手に入れたもの。
マーシー出演と言っても大した内容では無いことを前置きした上で、具体的にどんな映像であったか紹介していこう。
マーシーin笑う犬
出演の経緯
そもそもなぜ出演したのかという理由であるが、それはFAN-JET(ハイロウズ会報)第1号で詳しく語られている。
端的にまとめると、以下のような経緯であったようだ。
①ハイロウズスタッフに笑う犬と関係する人がおり、バームクーヘンTシャツを着て番組にエキストラ出演
②初回から欠かさず番組を見ていたマーシーがそれを発見
③スタッフに「笑う犬に出てなかった?」と尋ねる
④冗談半分でスタッフが「出演しますか?」と聞くと、「出れるんですか?」と意気揚々とするマーシー
⑤段取りが組まれ、実際に出演する運びとなった
そこまで熱心にTV番組を見ていたことに驚かされるところであるが、かくしてマーシーの出演が決まったのだ。
ところで当該時期は1999年、『バームクーヘン』時であり、バンドとしても一番勢い溢れていた頃であったことも付け加えておきたい。
VHSの内容
肝心の出演部分であるが、10つ収録されているコントのうちの、冒頭に収録されている『土下座組長』だ。
コントの筋書きはこのようになっている。
舞台は新聞社。
男2人組がロビーの受付に訪ねてきたが、実は記事への憤りで銃を持っておしかけたのであった。
銃声も響き危険な雰囲気が漂うものの、最終的には土下座番長の土下座により事は丸く収まる。
この内容で一体どこにマーシーが出演するのかと思っただろうが、実はロビーで取材を受けるミュージシャン役。
役もなにも、もはやそのまんまである。
さらにはセリフも一切なく、あくまで周りの風景に自然に溶け込んでいるので、言われなければ誰も気づかないかもしれないほど。
冒頭にチラッと写るシーンで何かしゃべっている風はあるが、コントとして音声を拾う必要性が無いため、当然聞くことはできない。
(取材を受けるマーシー)
(逃げ惑う演技も飄々とこなしている)
(楽し気にコントを見ているように思える・・・)
(白いTシャツ&ニット帽だったので、人が多くてもすぐ見つけられる)
このように、エキストラAといったモブキャラ的な感じのため、よほど好奇心が無ければわざわざ見る必要も無いように思える。
それにしても人気番組だけあっただけあり、コントは普通に笑えて面白い。
ちなみにこの時被っているニット帽は、この時期よく被っていたBLUEBLUE製の物である。(参考記事)
「マーシーが『笑う犬の生活』に出演した日」まとめ
ということで非常に内容が薄く恐縮だが、なんにせよこれ以上書けることがないのだ。
なお、TV放映の際にはエンドトークにも出演していたそうだが、VHSには収録されていないのが残念だ。(当たり前だが)
原田氏に「この新人は売れないな」とからかわれていたそうなので、ぜひ見てみたかったと思うところ。
先まで述べてきたように、マーシーの出演部分はごく僅かであり、それだけのために買うのは中々勇気がいるが、コントが非常に面白いため、お笑いが元来好きな方ならば、一石二鳥になるのでは。
なお、今回はVHSを紹介したが、DVD化もされており、そちらの方が(コントの)内容が多く、再生媒体としても見やすいためそちらの方が良いだろう。
お笑い&マーシーが好きな人はぜひ手に取ってみてはどうだろうか。