スズキサトシ(@sasa_rhythm)です!
「マーシーの歌詞が天才的すぎてたまらない」
「美しい詩に涙が止まらない」
みなさんこれまで何度もそう感じてきていることでしょう。
それはひとえにマーシーが文学少年で、本をたくさん読んでいた故に磨かれた感性なのだと思います。
今回はそんなマーシーが影響を受けた文学者や本、歌詞に引用した本などを僕が知る限りでまとめていきたいと思います!
歌詞に名前が出てくる場合や、インタビューで名前を挙げていた場合など様々ですが、ぜひ参考にしてみてください。
ざっくりと日本文学と海外文学に分けて紹介していきますね。
マーシーが影響を受けた作家
日本文学
中原中也
中原中也は明治から昭和にかけて活躍した日本の詩人。
ブルーハーツ時代、杉浦逸夫さんが彼の顔を前面に印刷したTシャツを作り、マーシーが愛用していた。
未来は僕らの手の中の歌詞中にある
「銀紙の星が揺れてら」
は中原中也の詩からの引用である。
諏訪優
ビート文学の翻訳で有名だが、自身も詩人として活動していた。
太宰治
言わずと知れた日本の文豪。
ソロ曲『こんなもんじゃない』で名前が出てくるのでお馴染み。
学校の授業で彼に触れた人も多いはずであるが、マーシーがどこに影響を受けたのかという観点で見ると、また違った面白さがあるはず。
横光利一
「文学の神様」とも評された日本の小説家。
梶井基次郎
近代日本文学の古典とも言われる彼の作品は、世代を超えて作家に支持されている。
井上ひさし
「ひょっこりひょうたん島」が有名で放送作家としてのイメージが付きがちだが、小説家としても活動。
筒井康隆
FANJETで名前を挙げていた、日本の小説家。
『ショートショート』で有名な星新一さんらと共に、SF御三家とも評される人物。
海外文学
ジャック・ケルアック
ジャックケルアックはビートジェネレーションの代表的な作家の一人。
ビートジェネレーションとは、1950年代中頃から10年ほど続いた、若者に多大な影響を与えた文学界のムーブメントのこと。
とくにケルアックの「路上」は歴史に残る名作で、発売から60年以上たった今でも根強いファンがいるほど。
2012年には映画化もされ好評を博しており、小説が苦手な方は映画で見るのもオススメ。
ハイロウズ時代の「64,928-キャサディ・キャサディ-」はこの作品をモチーフにしている。
アレン・ギンズバーグ
ケルアックと同じくビートジェネレーションの代表作家の一人。
ケルアックの場合は小説でしたが、ギンズバーグは詩。
内容はとっつきにくい難しい感じだが、詩は感覚で楽しむものなので、まずは読んでもらいたいところ。
ウィリアム・バロウズ
ケルアック・ギンズバーグともども、ビート文学における重要人物のひとり。
『裸のランチ』が有名であるが、ぶっ飛びすぎて分かりにくいのは否めない。
なお、映画化されているので、そちらから入るのも無難な選択肢ではある。
ジム・キャロル
先に紹介したケルアックやギンズバーグなどと関りが深かったアメリカの作家。
ザ・ジム・キャロル・バンドとして音楽活動も行ったことから、パンク詩人として知られている。
マーシーは彼の代表作である『マンハッタン少年期』を過去に挙げていた。
ゲイリー・スナイダー、グレゴリー・コオソ、ローレンス・ファリンゲティ
以上3人を、ギンズバーグ・ケルアック・バロウズを含め代表的なビート作家として紹介していた。
ホイットマン
1800年代にアメリカで活躍していた詩人。
「自由詩の父」と言われる人物で、アメリカ文学に多大なる影響を与えた。
先に紹介したビート文学の作家へ強い影響を与えており、ルーツを知るという意味でもマーシーは手に取ったと考えられる。
J・D・サリンジャー
サリンジャーの代表作「ライ麦畑でつかまえて」。
マーシーのソロ曲「サンフランシスコの夜は更けて」の歌詞中に登場する。
こちらも小説なので読みやすくオススメ。
ジョンレノンを殺害したマーク・チャップマンが読んでいたことでも有名である。
ヴァージニア・ウルフ
ブルーハーツの手紙に登場するヴァージニアウルフ。
1920年代に活躍したイギリスの女性作家であり、いわゆる小説なものの、時代が古いのも相まって難解そのもの。
正直僕は読んでもあまり理解が及ばない代物であった。
こんな小説を読みこなすマーシーの知力の高さを、改めて実感した次第である。
ジョルジュ・バタイユ
フランスの古い作家ですが、ヴァージニアウルフ同様これまた難解。
哲学書のような要素が入っており、読解はなかなか難しいところ。
青空という作品がありますが、ブルーハーツ時代の「青空」の歌詞とはとくに関連性は無い。
サキ
短編の名手と呼ばれたイギリスの作家であり、非常に読みやすい作風が特徴。
日本で有名なショートショートシリーズの星新一さんは、サキに影響を受けていたそう。
ダルトン・トランボ
ブルーハーツの「ラインを越えて」の歌詞中に登場するジョニーは戦場へ行ったという歌詞はこの作品から。
映画化もされているのだが、歴史に残る鬱作品と言われており、とんでもなく暗い内容という。
路上同様、映画の方が見やすい場合は、映画を入り口にされたい。
アストリッド・リンドグレーン
童話の世界的名作「長靴下のピッピ」。
ブルーハーツ「俺は俺の死を死にたい」の歌詞中で登場する。。
ここまで紹介した中では、一番読みやすい部類に入るだろう。
レイ・ブラッドベリ
SF作家として名高く、『火星年代記』がとくに有名。
魯迅
中国の作家、魯迅の代表作『阿Q正伝』が砂丘の歌詞中に登場。
同作は中国では教科書に採用されるほど有名で、中国国民ならだれでも知っているそう。
社会に存在する様々な人間の思考や行動を浮き彫りにした同作は、少なからずマーシーに影響を与えているはず。
リチャード・バック
同氏の『かもめのジョナサン』が十四才の元ネタであるとして、ヒロト方向からで有名な作家であるが、彼の『イリュージョン』をマーシーはブレイカーズ時代に強く推薦している。
同じく『人生』をテーマにした内容で、いかにもバックらしい創作物であり、多様な面で影響を受けているのは間違いない。
ジョージ・オーウェル
近未来世界の恐怖を描いた『1984年』について、ブレイカーズ時代に言及。
サン・テグジュペリ
代表作である『星の王子さま』の書き出しとして有名な「大人はだれもはじめは子供であった。だが、そのことを忘れずにいる大人は、ほとんど稀である」という言葉を、散文で引用。
「マーシー(真島昌利)が影響を受けたり歌詞に使った本をまとめてみた」まとめ
以上簡単に紹介してきましたが、気になる作品はありましたでしょうか?
本は値段も高くないですし、気になればまずは手に取ってもらいたいですね。
個人的にオススメなのは断トツでケルアックの「路上」。
ここで紹介した本は一通り読みましたが、路上が群を抜いて面白かったですね。
難しそうな本ばかりで読みにくいなあと思った方は、まずは路上を読んでもらえればと思います。
歌詞に引用されていないような紹介した本は、過去にインタビューで発言していた本になります。
記憶を頼りに書いているところもありますので、また思い出した作品があれば随時追加していきますので楽しみにしていただけると幸いです!