DTMを始めようとなった際に、必ず必要になってくる機材の一つがマイク。
歌モノの楽曲であれば、ボーカルはまさに曲の顔であり、そのクオリティの如何が最終的な仕上がりに決定的な影響を及ぼします。
しかし自分に合うマイクを買おうと思っても、値段もピンキリで、色々な種類や小難しい性能などもあったりと、初心者には非常に分かりにくいのも事実。
そこでこの記事では、マイクの基礎的な知識と選ぶポイントを踏まえながら、初心者におすすめのマイクを分かりやすく紹介していきたいと思います。
一万円以下の機種から選び、手軽に買いやすい安価なものを中心に書いて行きますね。
ぜひ満足できるマイクを手にして、DTMの世界に入っていきましょう。
宅録用のマイクを選ぶポイント
本題に入る前に覚えておきたいのが、マイクは大きく分けて2種類あるということ。
一度は耳にしたことがあると思いますが、それは「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」です。
それぞれのマイクの特徴を簡単に見て行きましょう。
①ダイナミックマイク
ダイナミックマイクは、カラオケ屋にも置いてある、いわゆる一般的なマイク。
細かい仕組みはさておき、以下のような特徴を持っています。
- 丈夫で湿度に強い=壊れにくい
- ケーブルで繋げば、すぐ使える
- マイク感度が低い(繊細な音は拾えない)
比較した上でないと、説明が難しいので、このままコンデンサーマイクの項へ。
②コンデンサーマイク
コンデンサーマイクは、簡単に言うとクリアな音の録音に特化したマイクです。
その性能ゆえに、比較的高価ですが、特徴はこうしたところ。
- 振動や湿気に弱い=気を付けないと壊れやすい
- ファンタム電源という、別途電源供給が必要
- マイク感度が高い(繊細でクリアな音が拾える)
ファンタム電源を使うには、オーディオインターフェースが必須なので、詳しくは以下の記事を参照ください。
【初心者向け】宅録におすすめのオーディオインターフェースダイナミックマイクorコンデンサーマイク
ということで、それぞれの特徴を比較するとこんな感じ。
ダイナミックマイク=頑丈で簡単にすぐ使えるけど、音質が心もとない
コンデンサーマイク=壊れやすく扱いに注意が必要だが、高音質で録音できる
こうして見ると、コンデンサーマイクが良いように思えますが、先にも書いたように、どうしてもコンデンサーマイクは値が張ってしまうのが難点。
しかし、今では比較的安価な商品も多く、ダイナミックマイクと値段が同じ物も存在します。
だからと言って性能が極端に悪いわけではなく、非常にコンデンサーマイクらしい明度の高い音が録音できるので、さほどの理由が無ければコンデンサーマイクがオススメですね。
というのも、僕自身無知の頃に、メチャクチャ安価なダイナミックマイクを買ってDTMを始めたのですが、知識が付いてくるにつれ限界を感じ、コンデンサーマイクを購入したから。
そして今ではダイナミックマイクが無用の長物と化しています・・・。(簡単なデモ録りでは使ってますが)
ダイナミックマイクの必要性
「じゃあダイナミックマイクは、コンデンサーマイクより格下なんだな」と思ったかもしれませんが、それは大間違い。
というのも、ボーカルの録音を前提にすれば、一般的にはコンデンサーマイクの方がクオリティは高まります。
しかし、例えばライブのような過酷な環境では、ダイナミックマイクでなければ使えませんし、レコーディングの際に楽器の種類によっては、ダイナミックマイクの方が最適なものも。
さらにはボーカル録音でもダイナミックマイクの質感が欲しく、音作り的な意味で使う場合もあるでしょうし、一概に言えるものでは無いのです。
お金が無いからライブと録音兼用でダイナミックマイクを使うという人もいたりと、まさに人それぞれ。
ということで、それぞれのマイクの種類ごとにオススメを紹介していくので、「自分が何に使うか」を踏まえながら、参考にしてみてください。
おすすめのダイナミックマイク
SHURE / SM58
「マイクと言えばゴッパー」と言われるほどの、ダイナミックマイクのド定番。
1960年代に発売されて以来、常に音楽業界の最前線に君臨しており、その性能の高さはキャリアの長さに裏打ちされています。
ライブハウスやレコーディングスタジオにも常設されているなど、ライブ・レコーディングそれぞれの用途で非常に使い勝手が良いですね。
多用な場面で長く使える一本が欲しいならば、まず間違いない一品と言えるでしょう。
SHURE/ BETA58A
通常のSM58と比べると、「高域の抜けの良さ」が特徴であり、煌びやかなボーカルが欲しい際にはうってつけのマイク。
「安いコンデンサーマイクよりも使いやすい」という声も多く、レコーディング用途としても抜群の性能を誇ります。
青いラインの見た目もクールでカッコよく、気持ちもさらに入り込めそうですね。
BEHRINGER/ Ultravoice XM8500
「まずは使えればいいから、とにかく安いマイクが欲しい」という人にオススメの一台。
かくいう僕も最初に買ったマイクがこれで、可も無く不可も無くといった一般的なマイクと言えます。
きちんとした録音に使用するならば、先のシュアー製がどう考えても良いですが、さほど拘りが無ければ、これでも活用はできますね。
おすすめのコンデンサーマイク
audio technica/ AT2020
音楽用機器に定評のある、オーディオテクニカのコンデンサーマイク。
現在僕が愛用しているマイクがこちらで、コンデンサーの部類では低価格帯に入るものの、非常にクリアな純度の高い音が録れるので、かなり満足しています。
アコギの録音にも使用していますが、細かいピッキングのニュアンスなども拾ってくれますし、コスパはかなり良いと言えるでしょう。
Youtubeチャンネルでの喋りにも活用していますが、とくに単なる喋りに関してはダイナミックマイクとは雲泥の差で、一石二鳥どころか一石三鳥の活躍具合ですね。
以下のバンド楽曲のボーカルは、いずれも同マイクで録音してるので、参考にどうぞ。
MXL/ MXL-V67G
ビンテージ感溢れるオールド調な見た目が、ひと際目を惹くコンデンサーマイク。
可聴域外の超低音部をそぎ落としてくれたりと、環境ノイズが多い宅録には非常に有難い限りであり、くっきりとしたボーカルが録れると評判です。
さらに特筆すべきは中域を扱いやすく脚色している点であり、とくに女性ボーカルにはぴったりマッチすると言えますね。
BEHRINGER/ C-1 Studio Condenser Microphone
ダイナミックマイクでも登場した、ベリンガー製のコンデンサーマイク。
どの機材でもやたらに安いことで知られるメーカーですが、コンデンサーマイクでは唯一と言える5000円を切った商品であり、逆に安すぎて性能が心配になるレベル。
しかし、初心者にとっては非常にコスパに優れた一品と言う事ができ、入門としては選択肢に入ってくるのかもしれません。
とはいえ、個人的にはきちんとした録音を目指すならば、先のオーディオテクニカやMXLを選んだ方が無難と感じます。
「【初心者向け】宅録におすすめの安いマイクを紹介【ボーカル・アコギもOK】」まとめ
以上、初心者におすすめの宅録に最適なマイクを紹介してきました。
マイクに限らず、音楽用の機材は拘っていくと際限の無い世界ですが、今回紹介した中から選んでもらえれば、最低限の必要な性能は揃っていると言えるでしょう。
なんにせよ自分でDAWをいじって録音して試行錯誤していかないことには、技術は上達していきませんので、手ごろなマイクを一つ手にいれて、どんどんと録音して行って欲しいですね。
また楽曲の最終的な仕上がりは、録音機材よりもミックス・マスタリングの方が重要なので、高い機材を買うよりも、そっちの技術を身に付けた方が格段にクオリティが上がるのも覚えておきたいところ。
過剰に機材に悩むよりも、買ったマイクで一つ一つ録音を積み重ねていけば、どんどんと曲は良くなっていくはずですよ。
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