マイクを使用する際に、当然のごとく必要となって来るのがマイクケーブル。
僕も昔は無知故に「ただの線」としか考えておらず、目に入った一番安いものを使ってましたが、ところがどっこいケーブルは滅茶苦茶音質に影響を与えるんですよね。
ギターシールドでも言える事ですが、とくに安いケーブルと、有名なケーブルを同じ条件下で比較すると、はっきり違いが分かるくらい。
そうゆうことで、この記事では過去の僕と同じ過ちを繰り返す方を増やさぬよう、おすすめのマイクケーブルを紹介していきたいと思います。
音楽機材は高いものとなると、とてつもない金額ばかりだったりしますが、シールドは手ごろな金額で定評のあるものが多いので、そうしたものを中心に取り上げて行きます。
ぜひ今一歩上のサウンドを手に入れるべく、参考にしてみてくださいね。
マイクケーブルの基礎知識
XLRケーブル
まずマイクに使用されるケーブルはXLRケーブル、通称キャノンケーブルと呼ばれるもの。
非常に優れたノイズ耐性を持つことでも知られ、オーディオ関係機器には多用されています。
ケーブル選びの際に覚えておきたい仕様について説明していきますね。
マイクケーブルの接続に使われるのは、通常オスーメスタイプと呼ばれるものであり、実際に上の画像を見ていただくと分かりますが、奥側の穴が空いている方がメス、手前がオスという格好。
異なるタイプのものも販売されているので、初めて買う方はなおさら要注意で確認しておきたいところ。
マイクケーブルの長さ
一般的なマイクケーブルの長さのバリエーションとしては、以下の4つが代表的。
- 1.5m・・・短距離の接続に便利
- 3m・・・マイクケーブルにはベストな長さ
- 5m・・・少々長いが、距離が離れてる機器への接続もできる
- 7m以上・・・スタジオ用途でもない限り、過剰な長さ
僕も3mを長らく使用していますが、やはりベストだと感じており、基本的にはこれを選べば間違いないと言えます。
これ以上長いものが必要な場合は、機材のセッティングが明確になってて、この長さじゃないと届かないといったケースであり、あまり考える必要は無いでしょう。
なおケーブルの長さによって音質が異なると言った意見もあったりするようですが、後述のプロのインタビュー記事にもあるように、あまり気にする必要は無いのかなと、僕は思っています。
マイクケーブルの使用場面
自分で購入したマイクケーブルの使用場面としては、基本的には宅録を中心とした自宅での使用になるでしょう。
例えばギタリストでしたら、スタジオにもシールドを常に持っていくのが基本ですが、マイクケーブルを常に携帯しているボーカリストは僕も流石に見たことがありませんね。
レコーディングをするので、いつもの自分のケーブルを使いたいというのはあるかもですが、練習で携帯する必然性はそこまで無いのかなと。
ライブハウスで自分のケーブルを使いたいと思う人もいるかもですが、それを自宅用と兼用すると間違いなく家だと長すぎて邪魔状態になるので、外部は外部のケーブル、自宅は自宅専用と割り切って使ったほうが色々と捗りますよ。
製造メーカーと販売メーカーの違い
マイクケーブルの有名メーカー「BELDEN」のケーブルを、他社が販売していることがよく見受けられます。
これはパチモンでもなんでもなく、れっきとした正規の商品。
というのも以下の商品を見て貰うと分かるように、「BELDEN」はケーブル自体をメーター単位で切り売りしています。
そのためケーブルを購入した他社が、プラグをはんだ付けして販売しているという。
レビューを見て貰うと分かりますが、自作するひとも多数いるので、そうした部分に興味がある方も参考までに。
おすすめのマイクケーブル
ということで前段が長くなりましたが、早速本題のおすすめマイクケーブルに入って行きましょう。
5位 OYAIDE(オヤイデ) PA-02
最初は日本の「ケーブル専用メーカー」として、他の追随を許さない高級メーカーであるオヤイデ。
プロでも使用している人が多く、拘る人は使っているといったところでしょうか。
『ノイズの少ないクリアな音』に定評があり、癖の無い音を欲している人にはピッタリ。
とはいえ、7000円ちょっとと他のケーブルと比べると値段が3倍以上するのが、引っかかる人も多いことでしょう。
しかし10年以上全く問題なく使えますし、音に拘ったレコーディングをしたいならば、一本は持っておいても損は無いはず。
ただ闇雲に「値段が高い方が良い音になる」と思うのも危険。
ケーブルによる音質変化は、その音が好みかどうかという主観的な要素に左右される部分が大いにありますし、制作する音楽ジャンルによって合う合わないの部分も。
ケーブルに限らず音楽機器全般に言える事ですが、結局は人の意見を参考にするよりも、自分で実際に試してみないと良し悪しは判断できないんですよね・・・。(記事を書いてる僕が言うのも元も子もないですが(笑))
さらに付け加えると、もし2~3万程度のオーディオインターフェースを使っているならば、音質向上のためにはむしろオーディオインターフェースのランクアップを考えた方が良いところもありますので、「宅録ではデモしか作らない」という方ならば、ここまでのケーブルは必要無いように思えます。
4位 MOGAMI ( モガミ ) / 2534
マイクケーブルのド定番メーカーである「MOGAMI」。
音質が良いのもさながら、耐久性も優れていることから、スタジオやライブハウスでもよく使用されていることでも知られています。
とはいえこちらのケーブル、自分でプラグを取り付けないと使えないので、不器用な人で細かい作業はやりたくないという人にはおすすめしません。(というかザ・不器用な僕がそう)
後述のCANAREやaudio-technicaも標準的なメーカーではありますが、根強いファンも多いMOGAMIの音質は安心感がありますよ。
『透明感のある解像度の高い音』と専らの評判ですし、自作ならかなり安価に済むので、候補に入れておいても良いでしょう。
3位 CANARE ( カナレ ) / EC03
マイクケーブルのスタンダード中のスタンダードと言えるCANARE。
『ホワイトノイズの乗らない優れた音質』と定評があり、リーズナブルな値段からも数多くの使用者が存在する一品です。
柔らかく柔軟性が高いため、床に這わせるなども便利で使い勝手は◎。
さらには唯一とも言っていいカラーバリエーション豊富なケーブルであり、マイク用・モニタースピーカー用などと使い分ける方ならば、色でどの機器に繋いでいるかすぐに判別できるので便利。
機材が多い方ほど重宝するのは間違い無いですね。
2位 audio technica ( オーディオテクニカ ) / ATL458A
オーディオ機器に定評のあるオーディオテクニカ製のマイクケーブル。
スタジオやライブハウスでも見る機会の多いスタンダードであり、迷ったら選んでおけば失敗はしないと言えます。
コンデンサーマイクも扱っているメーカーですから、同社製のマイクをお持ちならなおのこと相性は良いでしょう。
頑丈で耐久性も高いですし、万能なケーブルと言えますね。
1位 BELDEN ( ベルデン ) / EC-1192A
アメリカ・シカゴに本社を置く、世界屈指のケーブルメーカーであるBELDEN。
高品位楽器用ケーブルとしては真っ先に名前の挙がって来るメーカーであり、宅禄に拘る方なら一本は持っておきたいと言えます。
『クリアで癖の無い音質』として知られ、デッドな音質で録音するのがベストと言えるボーカルには、まさにうってつけでしょう。
真っ黒でスタイリッシュな見た目もカッコよく、音には関係ないにせよテンションが上がる気が。
僕自身自作したり、あれこれとケーブルなどの細かい部分に時間を割きたくない性分なので、世界的にスタンダードと言えるこれなら間違い無いだろうということで、長らく愛用しています。
プロが考えるケーブル論
参考 プロデューサーのためのケーブル論RA最後に、プロがケーブルについて語る非常に参考になる記事を紹介します。
全編を通して非常にタメになる知見が書かれていますが、とくに腑に落ちた一言は次の言葉。
ケーブルに悩まされているミュージシャンが多いのは知っている。でも、ミュージシャンなんだからケーブルの専門知識がなくても問題はない。ミュージシャンは音楽を作ることに長けていればいいんだ。
まさに僕も同感で、レコーディング・マスタリングエンジニアなど、録音などを生業としている人ならまだしも、ミュージシャンがケーブルの研究に時間を割くのは本末転倒かなと。
だからといって安物で良いという事では無く、あまりに音質研究に時間を使うよりも、一定の信頼がある製品を安心して使い、本来使うべき音楽制作に時間を割くべきように思います。
もちろん比較して耳が鍛えられる部分はありますが、本当に重要な部分に頭を使っていきたいですね。(僕自身への自戒を含め)
「【音質向上】マイクケーブルおすすめランキング『メーカーも分かる』」まとめ
ということで、おすすめのマイクケーブルを紹介して来ました。
楽器・ミックスの音作りと一緒で、何が正解というワケでは無いですし、ここまで見てきたように音質も含めたケーブル選びというのは好みの範疇になる部分も。
最後の段で紹介したように、ミュージシャンならば音楽を作る部分に一番時間を使うべきであり、あれこれ悩まずに信頼の高いケーブルを持っておけばそれで用は足りると感じます。
ぜひ本記事を参考にしつつ、安心して使えるケーブルを手に入れてみてくださいね。
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