スズキサトシ(@sasa_rhythm)です!
1995年から10年近く活動したハイロウズ。
シングルは26枚も出しており、その数は膨大です。
今回紹介する『flip flop』は、シングルのカップリングでアルバム未収録となった曲&レアトラックを集めたもの。
2枚組という内容になっており、かなりボリューミー。
『flip flop2』も発売されており、オリジナルアルバム8枚&『flip flop1,2』を買えば、解散間際のシングルを除けばハイロウズの曲はほぼ聴ける恰好という感じ。
個人的には今回紹介する1の方が、名曲だらけで頻繁に聴くんですよね。
カップリングで終わらせるのが勿体ないほどの名曲群だらけなので、ぜひじっくりと聴いてもらいたい作品と言えます。
flip flop楽曲解説
ママミルク(MONO Version)
作詞・作曲/真島昌利
1stアルバム『THE HIGH LOWS』収録の『ママミルク』のモノラルバージョン。
音の線がこちらの方が太くて、聞きごたえがありますよ。
グッドバイ (LIVE Version)
作詞・作曲/真島昌利
同じく1stアルバム収録の『グッドバイ』のライブバージョン。
冒にあるにヒロトの妙に甲高い声が楽し気です(笑)
バナナボートに銀の月 (LIVE Version)
作詞・作曲/真島昌利
これまた同じく1stアルバム収録の『バナナボートに銀の月』のライブバージョン。
コーラスでやけに白井さんの声がくっきりと聞こえ、独特な良い味を出しています。
スーパーソニックジェットボーイ (SINGLE Version)
作詞・作曲/真島昌利
1stアルバム収録の一曲ですが、シングル用に再度録音しなおしたもの。
こちらの方が広がりのある音で、聞き心地が良いと感じるところ。
日曜日よりの使者 (SINGLE Version)
作詞・作曲/甲本ヒロト
日曜日よりの使者の別バージョン。
ましまろの『真城めぐみ』がコーラスで参加し、ゴスペル・ソウルな雰囲気を醸し出しています。
そもそもの曲自体がいいので、どうアレンジしても名曲は名曲なんですよね(笑)
ベートーベンをぶっとばせ (LIVE featuring 三宅伸治)
作詞:CHUCK BERRY 訳詞:三宅伸治 作曲:CHUCK BERRY
タイマーズでお馴染み三宅さんが飛び入りで参加したライブの音源。
チャックベリーの代表曲の一つである『Roll Over Beethoven』を、全員でゴキゲンに演奏する様が音からひしひし伝わってくるのが最高ですね。
ヒューストンズ時代も演奏されていたので、聴いたことがある人も多いはず。
胸がドキドキ
作詞/甲本ヒロト
作曲/真島昌利
名探偵コナンの主題歌として使用された一曲。
初期ハイロウズらしかぬポップさで浮いている印象がありますが、アニメを意識して作ったとも考えられます。
数少ないヒロトマーシー共作曲のひとつ。
そばにいるから
作詞/甲本ヒロト
作曲/真島昌利
先の『胸がドキドキ』のB面に収録されていた一曲ですが、ハイロウズ屈指のラブソングと言えるでしょう。
ヒューストンズ時代の『呼んでくれ』と同じものを感じる、真っすぐな愛のメッセージがたまりません。
THE GOLDEN AGE OF ROCK’N’ ROLL 〜ロックンロール黄金時代〜
作詞:IAN HUNTER 訳詞:甲本ヒロト 作曲:IAN HUNTER
1960年代後半から70年代にかけて活躍したイギリスのバンド『Mott the Hoople』の代表曲の一つ『The Golden Age Of Rock’n’Roll』にヒロトが訳詞を付けた一曲。
1996年に発売された同バンドのトリビュートアルバム『MOTH POET HOTEL』に収録されたもので、アルバム1曲目の『All the Young Dudes』ではヒロト単独でボーカル参加もしてたり。
情熱の嵐
作詞: たかたかし 、作曲: 鈴木邦彦
西城秀樹のトリビュートアルバム『西城秀樹ROCKトリビュート』に収録された一曲。
ヒロトが初めて買ったレコードが、西城秀樹の『薔薇の鎖』なので、そういった経緯もあってオファーが来たのではないでしょうか。
ヒロトの熱い歌唱がピッタリとマッチしていますね。
相談天国(SINGLE Version)
作詞・作曲/真島昌利
2nd『tiger mobile』収録の『相談天国』のバージョン違い。
ギターの本数や音色など細かい部分が異なります。
デトロイト・モーター・ブギ
作詞・作曲/甲本ヒロト
リフが思いっきりKISSの『Detroit Rock City』。
夏の朝にキャッチボールを
作詞・作曲/真島昌利
川村かおりに提供したことで知られる一曲ですが、ロッキンチェアーのB面でセルフカバー。
思わず涙せずにはいられない、マーシーの胸を打つ珠玉の言葉が光ります。
ハイロウズのシングルB面曲では、随一の名曲と言っても過言ではありません。
歌入りのリフがブルーハーツの『チューインガムを噛みながら』と一緒なのはご愛嬌。
俺のじゃまはするな
作詞・作曲/真島昌利
気だるい雰囲気のリフが印象的な一曲。
いかにもB面曲という感じの内容ですが、歌を重視していないアレンジが初期ハイロウズっぽいですね。
開かないドア
作詞・作曲/甲本ヒロト
ものすごく抽象的な歌詞ですが、かなり深いことを言いたいんじゃないかと感じるところ。
音楽に限った話ではなく、自分の技術が上がればさらにその先が見えて、永遠に自分の思い描くレベルにはたどり着けないもの。
そんなたどり着けない境地のことを開かないドアと表現していると思うのです。
ジョーカーマン
作詞・作曲/甲本ヒロト
トランプのジョーカーをそのままモチーフにしたような一曲。
音作りがキンキンして苦手な『ロブスター』の頃の音源な上、全然キャッチーではないため好んで聞く人はあまりいない気が(^_^;)
アウトドア派
作詞・作曲/真島昌利
ヒロトマーシーの全キャリアで唯一のヒロトマーシーツインボーカルの一曲。
シュールな歌詞がマーシーの世界観を強く出していてたまりませんね。
マーシーパートは、ライブの際に歌詞をコロコロ変えて歌ってました。
風の王 (Citron Soda Mix)
作詞・作曲/真島昌利
『ロブスター』収録の名曲『風の王』のバージョン違い。
別演奏ではなく、パーカーションなど一部のアレンジが異なるのみ。
「Citron Soda Mix」となってますが、後にましまろでも『しおからとんぼ(シトロンソーダバージョン)』なんてのが出てくるんですよね。
このシトロンソーダが何を指すのかイマイチよく分からないのですが、どちらもマーシー曲なので真意はマーシーしか知りません。
即死
作詞・作曲/真島昌利
ハイロウズのB面曲で一番人気のある曲で、一番の名曲とも言えるもの。
詩人マーシー大爆発といった具合の歌詞で、常人とはかけ離れた死生観を映し出す内容は、なんとも形容しがたい美しい歌詞。
ハイロウズで一番の名盤と言える『バームクーヘン』時の曲ですが、ここまでの名曲をシングルB面で済ませるというのが彼ららしいです。
愛はいらない
作詞・作曲/甲本ヒロト
切ないハーモニカが響くヒロト作のラブソング。
優しく真っすぐなメッセージと、恋と愛を別と捉える視点が温かさを感じます。
『そばにいるから』と甲乙つけ難い珠玉の名曲ですね。
ザ・ハイロウズのテーマ
作詞・作曲/THE HIGH LOWS
ハイロウズ時代は遊び心が至る所に満載で、シークレットトラックが度々収録されましたが、その始まりが1stシングル『ミサイルマン』B面に収録された同曲。
ふざけ気味の自己紹介と合わせて、徐々に加わっていく楽器からの、愉快でキャッチーなテーマソングがたまりません。
アウトロの歌部分『GO!HIGH-LOWS!GO!』は、ハイロウズ時代のアンコールお決まりの掛け声になっていました。
アジア(愛のテーマ)
作詞・作曲/THE HIGH LOWS
もはやふざけすぎて全くもって意味の分からない曲(笑)
中東音楽風な、なんとも暗いサウンドに合わせて、コール&レスポンスをするという内容ですが、歌詞が完全に謎(^^;)
みんな笑いをこらえながら叫んでおり、楽し気な様子が伺えます。
ブラックハワイ(愛のテーマ)
作詞・作曲/THE HIGH LOWS
適当に作ったのがすぐに分かるような、謎のハワイ風ソング(笑)
スチールギターのサウンドとウクレレが気持ちよく、メンバーがすごく楽しそうなので、細かいことは気にせず聴きましょう(^_^;)
「【アルバムレビュー】flip flop/THE HIGH-LOWS」まとめ
以上、B面&レアトラック集『flip flop』の紹介でした。
アレンジ違いやライブバージョンはさほどではないものの、知らないシングルカップリング曲は新鮮に聴けるはず。
『夏の朝にキャッチボールを』『そばにいるから』『即死』『愛はいらない』など、B面曲で終わらせたのが勿体ない曲が山ほど。
ハイロウズを少しでも気に入ってるならば、オリジナルアルバムとセットで聴くべき作品ですね。
是非じっくりと聴いてもらえれば嬉しいです!