ロックンロール聴き放題の音楽アプリ『amazon music umlimited』を使わないと損してる【クリックして読む】

ジャン=リュック・ゴダールのおすすめ映画『フランスの鬼才』

既存の映像概念を無視した手法や、大衆性を考えない独自の観念性を持った作品など、多様な面で映画界に革命を起こしたと言えるゴダール。

 

乱用されがちな「鬼才」という言葉も、まさにゴダールにはピッタリであり、唯一無二の才気を感じさせてくれます。

 

映画の内容は、通常の映画のようなストーリーの分かりやすさ、娯楽性といったところは皆無と言ってよく、商業映画に散々触れた後に、ゴダール作品を見ると、最初は疑問符が浮かんで来て当然。

 

しかし僕もそうでしたが、黙って色々な作品を見ていると、そこには他映画には無い、ありのままの生の鼓動のようなものが感じられ、だんだんと惹きつけられて来るのです。

 

事実、1960年の長編映画デビューから60年という今でも、カルト的な人気を誇り、監督の名前がブランドと化している稀有な存在。

 

そんな人々を魅了して止まないゴダール作品の魅力に、少しでも触れて貰えると嬉しいですね。

【記事内に広告を含みます。】

ゴダールのおすすめ映画

勝手にしやがれ

おすすめ度
(5.0)

言わずと知れたゴダールの長編映画のデビュー作であり、ヌーベルヴァーグの幕開けと言っても過言では無い傑作。

 

ゴダール作品の特徴の一つに複雑怪奇という面がありますが、本作は他作品に比べると斬新な映像表現はあったりするものの、ストーリーは分かりやすいです。

 

警官に追われるフランス男とアメリカ娘のロマンスというのが、ざっくりのストーリーですが、当然そんな単純な話で終わる作品ではありませんね。

 

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、正直ラストは鳥肌が立つほどゾクゾクしましたし、所謂名ラストシーンよりもよっぽど衝撃的で、狂気を孕んでいます。

 

有名度で言えば後述の『気狂いピエロ』が一番だったりしますが、最初に見るなら本作を勧めたいところ。


気狂いピエロ

おすすめ度
(4.5)

ゴダール作品という名目で真っ先に名前の挙がる代表作。

 

映画のみならず表現物全般に言える話ですが、往々にして尖りに尖っているものは、思いっきり評価が二分します。

 

同作はまさにその典型例であり、ゴダールの代表作として称賛の声が止まない一方、「意味が分からない」という声も後を絶ちません。

 

僕も初めて見たときは後者の意見であり、人々がゴダールに熱狂する理由を理解できずにいましたが、他作品も色々と見て行ったら、彼の信念的なものが見えてきた気がして、捉え方が異なってきました。

 

少なくともゴダール作品は大衆映画のようにボーッと楽しみを享受するだけでは、全くもって良さが分からず、「自分自身の思考を挟まなければ、その心理は掴めないのでは?」と

思うように。

 

ものすごく感覚的な話になってしまいますが、同作を見てピンと来なければ、映画鑑賞時の意識を変えてみて、彼の他作品を見てみると、何かきっかけが掴めるはず。


ウィークエンド

おすすめ度
(4.0)

パリに住む夫婦が主人公で「週末になると田舎に出かける」という、いわゆるパリのマイカー族的なところが文脈のひとつであり、小旅行に出たのが物語の始まり。

 

もちろんゴダール映画なので、ほのぼのとしたピクニック映画なはずも無く、集団ヒステリーに異様な事故の数々、お決まりの怪しい登場人物連発からの、最後はゲリラに襲われ衝撃のラストを迎えるというもの。

 

一般的にイメージする週末とは大いにかけ離れており、まさに狂気に満ちているとしか言い用が無く、唯一無二の混沌とした世界を描いています。

 

当然分かりやすく物語を伝えるのは有り得ないゴダールですので、僕も映画を見てから周辺情報を調べて、ようやくシーンの意図するところが分かってきました。

 

知名度的には『気狂いピエロ』の方が上ですが、個人的には同作の方が好みだったり。

ワン・プラス・ワン

おすすめ度
(3.0)

ビートルズ・フーと共に60年代ブリティッシュ3大バンドに数えられる、ローリング・ストーンズのドキュメンタリー作品をゴダールが手がけたもの。

 

とはいえ、当然のようにゴダールが関わっているのだから、ただのバンドドキュメンタリーにあらず。

 

盛り上がるような映画的な描写も皆無な、淡々とした素のままのレコーディング風景をそのまま切り取りながら、当時の社会情勢である公民権運動に関するフィクションを交錯させるという、斬新な構成。

 

バンドのファンからすれば社会問題の描写は関心が無く、ゴダールファンからすればバンドの風景は関心が無い、といった2重の側面を持っており、音楽映画に社会問題を融合させた唯一の作品と言えるかもしれません。

 

幸いにして、僕はどちらの視点からも関心があったので見れましたが、片方だけという人はちょっとキツイかも。

 

そうした背景もあり、あまりオススメできる作品では無いですが、興味があれば是非手に取って貰いたいですね。

ゴダールの影響

ゴダールが与えた影響というものは、映画のみならず芸術分野全般に及ぶ広範なもの。

 

とりわけ映画史においては、「アメリカン・ニューシネマ」がその最たるものと言う事ができます。

 

商業主義から一線を画した映画群は、ゴダールに通ずる精神性が見え隠れしますのでオススメです。

アメリカン・ニューシネマおすすめの名作

「ジャン=リュック・ゴダールのおすすめ映画『フランスの鬼才』」まとめ

取っ掛かりが掴めないと「狂人による狂人映画」としか捉えられないですが、最初の一段さえ超えれば、至極の表現物へと変容するゴダール作品。

 

小難しいのは言わずもがなですし、昨今の商業映画に触れていると最初は途中で見るのが辛くなって来ることも。

 

「我慢」という言い方もおかしいですが、それでも見続けていれば、必ず観念的なものが透けて来ますし、何が人を惹き付けるのか次第に気付いて来るはず。

 

食わず嫌いならぬ、「一度食って嫌いなまま」にならぬよう、何度も何度も噛みしめて貰えれば、気付けばゴダールの虜になっているはずですよ。

 映画を無料で見るならVODを使おう!

 

VOD(ビデオ・オン・デ・マンド)で映画を見ると、DVDレンタルよりも圧倒的に安上がりでオススメですよ。

 

関連記事 疲れた時に楽しい動画がすぐ見れる。VODの7つのメリット。

疲れた時に楽しい動画がすぐ見れる。VODの7つのメリット。