少し前に「エリック・クラプトン・ストーリー」という、書かれたのが時期尚早な伝記本を読んだのですが、続いて「エリック・クラプトン自伝」を読みました。
本書をベースにした映画「エリック・クラプトン 12小節の人生」は、公開当初映画館に観に行ってたので、だいぶ前から存在は分かってたのですが4年経ってようやく手にした次第。
映画を見たのか相当前なのもあり、細部は覚えてなかったので、そうした意味でも新鮮に本を読めたように感じます。
ということでレビューをしていこうかなと。
エリック・クラプトン自伝
あらすじ
タイトル通り自伝なので、生い立ちから刊行当時(2007年)までの半生が綴られた内容。
先の「エリック・クラプトン・ストーリー」と比べると、本人が自ら進んで語ってる分、より深くエピソードが掘り下げられているように感じました。
読んだ所感としてもこっちの方が面白い感じがします。
ざっくりの流れはこんな感じ。
少年時代
↓
ヤードバーズ
↓
ブルース・ブレイカーズ
↓
クリーム
↓
ブラインド・フェイス
↓
ドミノス
↓
隠居生活
↓
復活後
↓
コナー
↓
その後
特徴・感想
本人自らの言葉で語る半生
繰り返しになりますが、本書はクラプトンが唯一自ら自身の半生について語った内容。
クラプトンについて深く知りたい方にこれほど最適な本は無いでしょう。
「エリック・クラプトン・ストーリー」は第三者の書いた伝記本なので、どうしても著者の視点が入ってきてしまうのですが、これはそれが無い。
さらに映画と比べると圧倒的に密度が濃い。
映像で2時間という枠に収めるには、どうしても1から10まで盛り込むわけには行かないでしょうからね。
クラプトンを知りたい方は、ぜひ本を読むことをオススメします。
神の域に至るまでのギターの練習の日々が分かる
言わずもがなのギターの神様クラプトンですが、そこに至るまでに並大抵では無い努力をしてきたのが、本書を読むと分かります。
祖母に怒られるまで真夜中まで永遠と同じフレーズを練習していた話など、エピソードが満載です。
いくら天才と言えども、努力あっての辿り着いた境地というのを実感させられます。
自分もこんなレビュー書いてる時間があれば、もっと必死に練習した方が良さそうですね・・(汗)
バンドに入る・組む度に何を考えていたのか知れる
クラプトンと言えば流浪の如く数々のバンドを渡り歩いた事で知られます。
結成理由・解散理由はwikiを見れば書いてはいるものの、それぞれのバンドについてクラプトンの口から考えていた事が知れるのは非常に面白かったです。
ご存知のように最終的にはソロに落ち着くワケですが、そこに至るまでにどれだけの苦悩があったのかが分かります。
本を読んだら改めてそれぞれのバンドを聴きたくなりましたね。
「【音楽本レビュー】エリック・クラプトン自伝/エリック・クラプトン」まとめ
ということで簡単ですが、「エリック・クラプトン自伝」についてレビューしてきました。
「エリック・クラプトン・ストーリー」よりは面白かったとは言いましたが、唯一あちらが優っていると思ったのは、「クラプトンの美術的な素養の記述の濃さ」という点。
この自伝では、美術の事にも触れているものの、わりとサラッとした感じで留まっているように感じました。
よほどのクラプトンフリークの方で無いとキツいかもですが、興味がある方は両方読んでみるのも良いかも知れません。