宅禄に必要な機器を一通り揃え、意気揚々とレコーディングを始めた人が、案外見落としがちなのがリフレクションフィルター。
僕自身そうだったのですが、コンデンサーマイクで録音してみても綺麗に録れるし、「お金も余裕無いからこの防護壁みたいなやついらないでしょ」と決めつけ、長い間録音をして来ました。
ある時知人のボーカリストから『あるのと無いのとじゃ全然違う』という話を聞き、「本当にそこまで違うのだろうか」と思いつつも、色々と調べてみると、やっぱりあった方が良い気がして来て満を持して導入。
実際に録音して比較してみると、今までは意図しない残響音が混入してたのをつくづく実感させられたのです・・・。
少しのお金をケチって、僕のように著しくクオリティを下げる方を増やさぬよう、この記事ではおすすめのリフレクションフィルターを紹介して行きたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそもリフレクションフィルターとは?
リフレクションフィルターの目的
そもそもリフレクションフィルターとは、部屋の残響音の混入を防ぎ、クリアな音でレコーディングするための補助具。
普段普通に生活してると、なかなか感じにくいですが、防音を施した部屋でない限りは、基本的にどんな部屋でも音の反射というのは生じます。
つまりレコーディングスタジオで録音する場合以外は、部屋の残響の問題は切っても切り離せない問題となり、これに適切に対応するために必要になってくるんですね。
とはいえ、文章だけで読んでも非常に分かりにくいと思うので、以下の動画をご覧ください。
6:14あたりから、リフレクションフィルターの検証をしており、有り無しの違いが一目両全です。
ミックスのクオリティに直結
僕自身が長らくリフレクションフィルターを使って来なかったのも、ミックスの勉強・経験量が少なかったことから来ているように感じます。
結局、後でどのような処理をするのか理解できていると、自ずと「こうゆう録音をしなきゃいけないよね」と考えることができるワケです。
ミックス段階では、十中八九ボーカルにリバーブをかけることになります。
すなわち、録音した段階で部屋のリバーブ感が入っていてしまっては、二重でかけることになり、意図せず音像がぼやける原因に。
また近年では高機能なノイズ除去ソフトも増え、『RX7』などを使えばボタンひとつで不要な残響は除去できますが、無駄に作業工数が増えてしまいますし、いくら綺麗に除去できると言っても、不用な劣化を招かぬよう、最初から修正不要な綺麗な素材がベストであることは明白。
ということでリフレクションフィルターがいかに重要かご理解いただいたところで、おすすめの紹介に入っていきましょう。
おすすめのリフレクションフィルター
CLASSIC PRO/ CAR900
最初はベリンガー先輩と並んでお財布に優しいことで有名なクラシックプロのリフレクションフィルター。
同社製品は「安かろう悪かろう」的な文脈で語られることも多く、入門お試し以上の本格的な用途にはあまりおすすめしないところではあるのですが、これは例外。
シンプルな作りながら効果はバッチリであり、値段以上の確実な効果を上げてくれると評判です。
かくいう僕自身も金銭事情も相まってこれを使ってますが、あるのと無いのとでは雲泥の差だったと実感しており、5000円でこれだけクオリティが変わるなら、もっと早く買っておくべきたったと悔やむばかり。
最初に導入するリフレクションフィルターであるとか、なるべく価格重視で選びたいと言う場合は、機能面を踏まえても本機でも十二分に役割を果たしてくれるのは保証します。
SE ELECTRONICS / Reflexion Filter Pro
リフレクションフィルターと聞いて真っ先に浮かんで来る商品であり、大概のレコーディングスタジオでも使用されているド定番。
「他のリフレクションフィルター」と桁が違うという声もあったりするくらいですが、いかんせん高すぎます(汗)
なんと2万円と先のクラシックプロの4倍であり、差額の1万5千円を充てて良質なコンデンサーマイクかプリアンプにでも投資した方が良いんじゃないかと考えるレベル・・・。
僕個人としては比較したワケではないので、具体的なことは言えないものの、最低限不要な残響を除去できれば、むしろミックスのほうが重要だと考えてますので、リフレクションフィルターにここまで出さなくてもいいのかなと思うところ。
とはいえ、「宅禄にかかる部分に一切の妥協は入れない」という方であれば、投資としては間違いではないでしょう。
marantz Professional / SOUND SHIELD
クラシックプロを信用していないワケじゃないけど、もう少しランクの高いもので、値段がちょうど良いものを探してる場合はこれがおすすめ。
marantz Professional製のリフレクションフィルターであり、サウンドハウスでもベストセラーになってる定番品。
価格は1万円程度と中間的なところに位置するので、「1万円までだったら」と思う人は少なくないはず。
見た目からしてかなりボコボコした吸音面が、かなり心強く思えますし、実際評判も良いので、予算が許す方は検討してみても良いでしょう。
「『ボーカル宅禄に必須』おすすめのリフレクションフィルター」まとめ
ということで、おすすめのリフレクションフィルターを紹介して来ました。
『宅禄』と言葉では簡単に言えるものの、実際ちゃんとしたレコーディングをしようと思ったら、それなりに機材も必要で、お金もかかって来るもの。
僕も知れば知るほど必要な機器や、解決すべき問題も見えてきて、一朝一夕では自分のベストな環境は手に入らないと感じます。
宅禄に限らず失敗することで、何をすべきかがより明確になって来ますし、僕も失敗をした故にリフレクションフィルターの必要性を痛感しました。
ぜひ試行錯誤を繰り返しつつ、あなたの歌がより輝く環境を整えていきましょう。
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