今もなお燦然とロック史に輝くバンドのひとつである『ザ・バンド』。
1968年に発売された1stアルバム『ミュージック・フロム・ビッグピンク』は、クラプトンやジョージ・ハリスンはじめ、名だたるミュージシャンに衝撃を与えました。
何と言ってもすごいのは、世はサイケデリックムーブメント真っただ中にも関わらず、流行りに迎合せずに自らの音楽性を貫いているところ。
バンドの音楽性は、『ロックにカントリー、フォーク、R&Bといったルーツ・ミュージックの要素を色濃く反映させた音楽性』と評され、実際、熟練した落ち着いた雰囲気を感じさせるもの。
僕自身これまでザ・バンドを聴いてきて強く感じるのが、「ザ・バンドの後にも先にもザ・バンドはいない」ということ。
それだけ独自な色を持ったバンドと言えますし、この音楽性は特異な才能を持った5人が集まったからこそできたものだと感じています。
では前置きが長くなってもしょうがないので、早速、曲紹介に入って行きましょう。
ザ・バンドのおすすめ名曲ランキング
ザ・ウェイト
かく言う僕自身も、ザ・バンドにのめり込むきっかけとなったのがこの曲であり、その完成度たるや、末恐ろしいほどですね。
実はこの曲を聴く遥か昔にも、ディラン経由で後述の『アイ・シャールビー・リリースト』を聴いたことがあったのですが、お恥ずかしいことにその当時は若かったのもあり、「なんだか静かすぎてイマイチだなあ」なんて思い、そのまま遠ざかっていたのです。
しかし「全ロック史」という本の中で、同曲が紹介されており、どれどれとyoutubeでライブ版を見てみたところ、ドラマー・リヴォン・ヘルムのあまりのカッコよさに一気に心を貫かれたという。
以来、うって変わってザ・バンドの曲を聞き漁り、現在に至ります。
ザ・バンドというと、よく「コーラスワークの巧みさ」が挙げられますが、同曲のサビこそ、それを真っ先に体感できる部分であり、初めて聴いた時はあまりの美しさに背中がゾクゾクしましたね・・・。
ぜひ僕が感じた感動を、同じように少しでも感じてみて貰えたら嬉しいです。
アイ・シャル・ビー・リリースト
ピアノ、リチャード・マニュエルによる歌唱であり、どこか悲しさ漂うファルセットは名唱とされており、「彼の声=ザ・バンド」と認識している人も多いほど。
冒頭のピアノからもう美しすぎて、あっという間に心を持っていかれてしまいますね・・・。
もちろんディランによるアコースティックなバージョンも良いのですが、wikiにも書かれてるように、この曲はザ・バンドの印象が最も強いと言えます。
バンドの解散コンサートである「ラスト・ワルツ」でも、出演者全員のフィナーレとしてこの曲が演奏されているなど、まさにバンドを現す一曲と言っても過言ではありません。
オールド・ディキシー・ダウン
リヴォンが歌う壮大なバラード調のナンバーである『オールド・ディキシー・ダウン』。
バンドの曲の中でも人気の高いもののひとつであり、「ラストワルツ」での観客の反応を見ても、それは手に取るように分かります。
オリジナルのアルバムバージョンではシンプルなバンドメンバーのみによるアレンジですが、「ラストワルツ」でのホーンバージョンも抜群にカッコ良いですね。
アメリカの南北戦争をテーマにした内容であり、メンバー唯一のアメリカ出身であり、かつ南部の出である、リヴォンの歌唱には鬼気迫るものが。
美しく分かりやすいメロディなので、一聴して掴まれるものがあるはず。
クリプル・クリーク
『ラストワルツ』で最初に演奏された曲としても記憶され、多くのファンにとって思い出深いものとなっています。
歌ももちろん良いのですが、個人的にはガースの弾くブリブリとしたシンセベースの音が大好きだったり。
チェスト・フィーバー
見せ場となる超絶ソロもあったりで、いかに卓越した唯一無二のキーボードプレーヤーか理解できる一曲。
歌の部分での分かりやすさは他の曲に薄れるところもあるかもしれませんが、何度も聴いているとこの曲の味わい深い魅力が分かってくるはず。
ステージ・フライト
イントロの軽快なピアノ音も気持ちよく、ザ・バンドの曲にしては、ちょっとテンポも速めなロックテイスト滲み出るナンバー。
とくに『ラストワルツ』における、下からの照明に映し出されるリックのカッコよさと言ったら、たまらないですね。
ラグ・ママ・ラグ
リックが弾くフィドル的なバイオリンが、この曲のイメージを大きく形作っており、さらにリチャードがドラムを叩いてたりと、演奏面でかなり変則的な曲と言えます。
リヴォンの渋いボーカルもカチッとハマってますし、心地良く踊りたくなるようなナンバーですね。
怒りの涙
リチャードの熱い歌唱がひたすら胸に沁みる、バラード調のナンバーである、1stアルバム収録の『怒りの涙』。
ボブ・ディランが作詞し、リチャードが作曲した共作曲であり、「地下室」からの流れを汲む一曲と言えます。
ロビーのコーラスをかけたギターも映えわたっていたりと、音楽的にも様々な聴きどころがあるので要注目。
キング・ハーヴェスト
同曲の構成は極めて珍しい型破りなモノとして知られ、サビでグッと静かなトーンになるというもの。
何ゆえこうなっているかは、歌詞を紐解くと分かるっぽいのですが、あいにく英語ができない僕には分かりません・・・。
強烈なグルーブ感も魅力であり、改めてザ・バンドという天才集団を理解できるはず。
ザ・シェイプ・アイム・イン
再結成後もリチャードの持ち歌として演奏され、いつ聴いても猛烈に痺れるカッコよさ。
大盛り上がりの重厚なサウンドで終わって行くのも気持ち良いですね。
「ザ・バンドのおすすめ名曲ランキング『静かなるロックンロール』」まとめ
以上、ザ・バンドの入門におすすめしたい名曲を紹介しました。
僕自身も心打ちぬかれたように、まずは『ザ・ウェイト』から聴いてもらうと、きっと感じるものがあるはず。
ザ・バンドはよく「ミュージシャンズ・ミュージシャン」と評され、意味合いとしては同業者であるミュージシャンから支持されているアーティストのことを指すもの。
かく言う僕も、楽器を持ったことも無い頃にザ・バンドを聴いてスルーしてしまっていたのに、自分でバンドをやるようになってから聴くと、一聴でとてつもない衝撃を受けたんですよね・・・。
「全てのパートのレベルの高さと、独創的な音楽性」に、楽器奏者なら誰しも気付くということが、そう呼ばれる所以なのかなと感じています。
ぜひこの記事がきっかけで、唯一無二の伝説のバンドに少しでも興味を持って貰えると嬉しいですね。
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