1ジャンルで非常に人気の高いものとして、筆頭に挙がってくるのがミュージカル映画。
1920年代に映像と音声を同期する技術が確立したのち、現在に至るまで数多くの映画が生れて、人々の称賛を浴びて来ました。
もちろん日本においても、数多くのミュージカル映画が作られて来ましたが、僕自身が大の洋画好きということもあり、この記事では洋画に絞っておすすめ作品を紹介していきます。
単に「映画」と一口に言っても、物々しいテーマや荘厳なものなど実にその範囲は広く、中には頭を使うものも多いですよね。
その点ミュージカル映画は、気を抜いてボーッと見てても楽しめますし、僕は疲れた時にこそ、意図的に選んで見たりします。
ということで、そんな感じで疲れを癒し、楽しみを享受させてくれる作品を紹介して行きましょう。
おすすめの洋画ミュージカル映画
雨に唄えば
言わずと知れたミュージカル映画の傑作。
後世の数々の映画にパロディに用いられるなど、まさに金字塔という言葉が相応しい作品です。
アメリカ映画協会がベストミュージカル映画・第一位に選出しているほどであり、これを見ずしてミュージカル映画は語れません。
誰もが一度は目にしたことがあるであろう、雨の中でステップするシーンの意味を、ぜひ映画で体感して欲しいですね。
物語の題材の一つとして「サイレントからトーキー」への映画産業の移り変わりがありますが、この映画で初めてサイレント時代があったことを知り、録音技術の発達という音楽的な側面も含めて非常に面白みを感じたところ。
もちろん映画自体の面白さもお墨付きなので、心行くまで珠玉の楽しさが味わえます。
巴里のアメリカ人
「雨に唄えば」と並ぶ、ミュージカル映画の傑作。
主演は同じくジーン・ケリーですが、どちらも甲乙つけ難い良さがありますね。
ジョージ・ガーシュウィンの楽曲『パリのアメリカ人』に着想を得ており、映画内で使用される音楽はすべて彼のもの。
なおガーシュウィンには伝記映画「アメリカ交響楽」があるので、そちらもぜひどうぞ。
話を戻し、ラストシーンの18分間のダンスシーンは圧巻。
楽曲と共に壮大な鮮やかさが際立つ、映画史に残る名シーンと言えます。
洋画のミュージカルに関心があるならば、必ず見ておくべき作品と言えるでしょう。
ララランド
音楽も含めて、あまり流行りモノには興味が沸かず手を出さない僕ですが、非常に病んで疲れている時にリラックスしたくて手に取ったのが「ララランド」。
言わずと知れた近年の音楽映画の大傑作「セッション」の監督が、メガホンを取った作品であり、説明するまでも無く段違いの面白さでした。
現代的なミュージカル映画を手に取るなら、本作を選んでおけばまず間違いないと言えます。
ミュージカルの名作には、先の「雨に唄えば」を筆頭に年代が古いものも多いので、白黒など古いものを見慣れていない人は、まずは入り口として鉄板と言えるでしょう。
往年の名作映画からのパロディが多いのもさながら、監督自身がドラマーということもあり、音楽自体への深い愛情が伝わって来ますね。
アニー
新聞連載漫画を原作とし、アメリカのブロードウェイミュージカルの著名な一作として知られるアニー。
通算3度も映画化されており、その最新作がこちら。
孤児のアニーを主人公とした、心温まるヒューマンドラマといったところで、人生に希望を感じさせてくれる名作です。
元々は1933年の世界恐慌直後を舞台にした内容ですが、大幅にリメイクされており、時代設定も現代になっているなど非常に見やすくなっていますね。
ララランド同様、近年のミュージカル映画では筆頭に挙がってくる良作なので、見ておいて損は無いですよ。
ドリーム・ガールズ
こちら別記事の『ソウルミュージック映画』でも紹介してますが、実在したモータウンのガールズグループ「シュープリームス」をモデルにしたミュージカル映画。
ベストセラーとなった自伝本を原作に上演された、ブロードウェイの舞台を映画化したものなので、その面白さはお墨付き。
テーマ的に王道的なミュージカル映画からは外れる部分もありますが、僕のように音楽史に関心のある方ならば、こういった方面も気に入るはず。
むしろ個人的には、こうした伝記的な側面を持っている方が好きなのですが、大衆性という意味ではやはり弱いのか、イマイチ数は多くありません。
「おすすめの洋画ミュージカル映画」まとめ
僕自身、音楽は大好きなのでありますが、ミュージカル映画というのは「急に歌い踊り出す違和感」で長い事敬遠していました。
しかし映画・音楽も含めた種々の分化の歴史的な側面に興味が行くようになってから、少しずつミュージカルにも意識が向き、実際に見てみたら「他には無い面白さがあるんだな」と認識した次第。
特に音楽にカチッとハマったステップの心地良さなんかは、普通の映画では絶対に無いですし、楽しくなってくるポイント。
とりあえず初めてミュージカル映画を見るという人は、王道的なところから手に取れば、まず間違いないと言えるので「ララランド」あたりから、ぜひ見てみてくださいね。
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