ロックの歴史に燦然と名を残す、ドクターフィールグッドの名ギタリスト「ウィルコ・ジョンソン」の来日公演に行ってきた。
同バンドは70年代パブロックシーンを牽引したバンドと言っても過言では無く、ウィルコは唯一無二のカッティングギタースタイル、派手なパフォーマンス、全ての作詞作曲を手がけるなど、中心的人物であったと言える。
詳しくは自伝『不正療法』で語られているが、その後バンドを脱退、自身でバンドを結成したり、加入したりするが、最終的には現在の『ウィルコ・ジョンソン・バンド』に落ち着いた格好だ。
実はこのライブレポの文章は、1年後の2019年に書き直しているものである。
というのも、僕が『She Does it right』でウィルコの洗礼を受けたのが2018年8月で、その際あまりに衝撃を受け一気に虜になり、色々と調べたところ翌月に来日するという情報を掴み、かなりニワカな状態でライブに足を運んだから。
その後さらに聴き込んでいくことで、知識が着いてきたところだったので、種々織り交ぜながらライブレポを書いていきたい。
渋谷クラブクアトロ
会場となったのは渋谷のクラブクアトロ(SHIBUYA CLUB QUATTRO)。
僕が行ったのは2days開催のうちの初日であり、ツアーの初日でもあった。
今回初めてクアトロに訪れたが、レンガ造りのような内装が個人的に異世界感があり、趣があって非常に好みであった。
銀のクアトロのエンブレムがたまらない。
こちら物販コーナー。
開演前で人はまばらだったが、閉演後は賑わいを見せていた。
狭い階段を上がってホールへの入り口となる。
ウィルコジョンソン
開演前の超満員の様子。
やはりファン層は年齢高めであったが、ちらほら同じくらいの年代(20代)も見かけた。
世代を超えて愛されるウィルコの魅力というのを、改めて感じるところ。
そして、いよいよウィルコのお目見え。
マシンガンギターと形容されるように、突き刺すような衝動的なステージが一瞬で過ぎ去った。
興奮のあまり本番中の写真を一枚しかとっていなかったので、ご理解いただきたい。
セットリストは以下。
01.Love the way you do
02.You want me you got me
03.Take it easy
04.Going back home
05.Dr Dupree
06.Marijuana
07.That’s the way I love you
08.Keep on loving you
09.When I’m gone
10.Roxette
11.Letting the night go by
12.Everybody’s carrying a gun
13.Back in the night
14.She does it right
——アンコール——
15.Bye Bye Johnny
「She does it right」「Roxette」などなど有名曲をきちんと押さえた形のセトリで、ライブ時点では1stしか聴いていなかったが時間を忘れて楽しめた。
ウィルコのルーツにブルースがあるのは言わずもがなで、どの曲も基本的にブルースフォーマットに収まっているが、リフや経過音の使い方に天賦の才を感じずにはいられない。
さらに自身を「パフォーマー」と呼ぶ言葉通り、激しいステージパフォーマンスに見とれたところ。
ギタリストはギタリストであるのではなく、パフォーマーであらなければいけないことを、強く学ばせられた。
そして終始右手の動きを見ていたが、神業としか形容できない。
単純にピックを持たず弾くだけでなく、爪と手の開閉にポイントがあると感じたが、一見では中々本質的な理解には至れないので、研究を重ねていく次第だ。
ちなみに同日のライブ以降、練習を重ねているが、完全な真似になるのではなく、ウィルコフィーリングを自分の中に溶け込ませたいと考えるようになってきた。
話をライブに戻すが、ノーマン・ワット・ロイのベースがとにかく素晴らしい。
ギターがウィルコ一本なため、サウンドの土台をしっかりと固めながら、絶妙なうねりを感じさせるグルーブが珠玉であった。
彼はもともと「イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズ」というバンドのベーシストであり、一時同バンドにウィルコが加入したことからできた繋がり。
ルーツに根差している物が同じだからこそ出せるバンドサウンドであると、常々感じたところだ。
参考 イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズとノーマン・ワット・ロイかっぱミュージック一番盛り上がったのは、やはり本編最後の「She Does It Right」。
それまでわりかし大人しめだった観客も、同曲では先頭付近でモッシュが巻き起こり、皆にとって特別な曲であると思った。
アンコールでは、チャックベリーの「Johnny B Good」の替え歌である、「Bye Bye Johnny」を披露。
余談だが原曲とはキーが違っていることに気付いた次第。
ざっとした説明に留まったが、あっという間に駆け抜けた75分間だった。
ライブを見てさらにウィルコの虜になったと共に、パブロックを聞き漁って行こうと心に決めた夜になったと言えるだろう。
終演後
終演後、ステージ近くにて撮影。
赤いカールコードが映えわたっている。
あまりに動き回りすぎて、一度シールドが抜けた場面があったことを思い出した。
「【ライブレポ】2018.09.18 ウィルコ・ジョンソン/渋谷クラブクアトロ」まとめ
ここ最近、物販で基本的に買わなくなったが、感動のあまりウィルコの自伝を購入。
【音楽本レビュー】不滅療法~ウィルコ・ジョンソン自伝『キャンヴェイ島に思いを馳せて』
ウィルコジョンソンという人間がどのように形成されて行ったのかを知るため、徐々に読み進めていこうと思う。
よく言われる表現として、「パブロックはパンクの幕開けの火種になった」という言葉がある。
そうした意味では、当然ウィルコがいなければパンクは生まれなかったかも知れないし、ロックの歴史がまるで違っていた可能性も。
とにかくロック史においては、切っても切り離せない人物なのは間違いなく、ロック好きならば一度はライブを見て欲しいところ。
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