スズキサトシ(@sasa_rhythm)です!
クロマニヨンズ、ひいてはヒロトマーシーがこれまで発売したアルバムで、一番「微妙」と言えるのが、『FIRE AGE』。
ヒロトマーシーが大好きで、音楽の楽しさも教えてくれたと思ってますし、心の底から感謝してるのですが、このアルバムに限ってはどうにも擁護できません(^_^;)
おすすめなアルバムを紹介している以上、悪いものは悪いときちんと書くことで、いわゆる名盤と言われるアルバムがどれだけ良いか伝わると思います。
なので今回は心を鬼にして、『FIRE AGE』について書いていきますね。
なぜ『FIRE AGE』がそんなに悪く言うのかと言いますと、ひとえに中身の無い薄い曲ばっかりなんですよ。
シングルカットされた「エイトビート」「スピードとナイフ」はいいのですが、その他の楽曲がスカスカ。
ちなみにこれは僕一人の意見ではなく、僕の知っているクロマニヨンズ好きの大半は「FIRE AGEはちょっと微妙だなあ~」って言ってましたので、ほぼファンの共通認識と思っていただいて結構です。
冒頭で酷評しといて最後まで読んでくれる人がいるのか怪しいですが、楽曲について掘り下げていきましょう。
知見を広げるためにもぜひ読んでみてください。
ザ・クロマニヨンズ 楽曲解説
エイトビート
作詞・作曲/甲本ヒロト
シングルカットもされたナンバーで、アルバム随一の名曲であることに間違いはないでしょう。
シングルとはバージョン違いなのですが、個人的にはシングル版の方が、ギターの音色がはっきりしてて好みです。
ただ生きる 生きてやる 地上で眠り 目を覚ます エイトビート エイトビート
とあるように、いわゆるロックの定番リズムパターン「エイトビート」をテーマに、ロックの衝動的なものを歌っています。
冒頭にハーモニカが入ってるのもカッコよく、今でも頻繁にライブで演奏される、映える一曲ですね。
ゴーゴーゴー
作詞・作曲/真島昌利
リフが印象的なマーシー作の一曲ですが、イマイチ意味不明。
歌詞にダーティーハリーという、有名な映画のタイトルが出てきますが、映画を見ておらず、関連性が分かってません 汗(今度見ます)
特にマーシーらしい言葉もないですし、全然ピンと来ないのが正直なところ。
強いて挙げるならば、唸るようなフレージングのギターソロは聴きごたえはありますね。
ぼうふら
作詞・作曲/甲本ヒロト
印象的なベースラインから始まる一曲で、その後にジャキッと入ってくるギターもカッコよく、アレンジ的には面白い一曲。
ただ例のごとく曲に関しては意味不明(^_^;)
「ぼうふら」とは蚊の幼虫のことですが、サビの「三時前」との関連性も分かりません。
冒頭は「ヤゴ気取り」「夢ヤンマ」など、他の昆虫に憧れる様が描かれています。
独房暮らし
作詞・作曲/甲本ヒロト
意味不明な楽曲群の中に埋もれる、数少ない意味ありげな一曲。
「独房暮らし」というタイトルにもあるように、囚人の気持ちを描いているように思えます。
涙なんて 涙なんて
の部分のメロディラインが猛烈に心地よく、いかにもヒロトらしい泣けるメロディ。
自転車リンリンリン
作詞・作曲/真島昌利
頻繁に自転車に乗っていた、アルバイトしていた頃の昔の思い出を歌にしたのでしょうか。
強い言葉もなく、どうもピンと来ない楽曲なんですよねえ。
同アルバムはヒロトよりもマーシー曲がどうにも微妙。
普段はどちらかと言うとマーシーびいきする僕ですが、冷静に見る時もちゃんとあります(笑)
冒頭と間奏にベース「コビー」の叫びが入っており、見せ場を作るという意味で、よくライブでも演奏されます。
ファンからすれば別の曲やってくれた方が嬉しいんですけどねえ。。。
ニャオニャオニャー
作詞・作曲/真島昌利
マイナーなリフが耳に残る一曲。
ここまでくるとタイトルから察することができるように、例に漏れず意味不明です(笑)
ブルーハーツ時代にも「鉄砲」のラストで「ミャーミャー」というマーシー発案の謎のコーラスが入ってるように、「ニャー」とか「ミャー」とかマーシーは好きなんでしょうか(^_^;)
ギターのフィードバックが入ってたり、アレンジだけ聴く限りではカッコイイんんですがねえ。
海はいい
作詞・作曲/真島昌利
海の良さについて歌った、ほのぼのとしたミドルテンポのナンバー。
単純なハーモニカフレーズが曲の雰囲気に絶妙にマッチしていますね。
深い言葉とかは無いですが、遊び心のある言葉が逆に良いのかもしれません。
「自転車リンリンリン」に続き、間奏でコビーのセリフが入って来ており、この時期からコビーとカツジもクロマニヨンズに主体的に関わってきたような印象を受けます。
スピードとナイフ
作詞・作曲/甲本ヒロト
クロマニヨンズでは珍しい、モータウンビートが映える名曲。
「エイトビート」同様シングルカットされた曲ですが、個人的には「スピードとナイフ」の方が好きですね。
変わらないものなんか 何一つないけど 変わるスピードが 違ったんだなあ
という一節が大好きで、遅い早いはあっても、人間誰しも成長していく、ということを伝えてくれる珠玉の名言。
ブルーハーツ時代の「少年の詩」とかもそうですが、ヒロトが「ナイフ」という単語を使った曲は、間違いなく外さない名曲ですね。
ナントカドン
作詞・作曲/甲本ヒロト
教育番組にでも流れてそうな、ゆるーい楽曲。
直前の「スピードとナイフ」からの落差が激しいです(^_^;)
「ガオガオ」とか「クリーチャー」など言っており、完全に意味不明な楽曲の部類ですね。
唯一、メロディ的にはBメロが非常に綺麗と感じるところなので、そこは聴きどころでしょうか。
太陽さん
作詞・作曲/真島昌利
マーシー作の太陽への感謝の思いを伝える歌。
他の曲同様、言葉が平易すぎるのは否めないですが、仕方ないでしょう。
Bメロのコーラスは個人的に好き。
「ワッパッシュワー?」って聞こえますが、なんと言ってるかは不明(笑)
まーだーまーだー
作詞・作曲/真島昌利
冒頭で「仲良し象さん」という言葉が飛び出す、これまた愉快な言葉が目立つ一曲。
全体的に何の歌かよく分かりませんが、メロディラインやアレンジは綺麗ですね。
握る傘の上では アフリカが踊る ないよりも あればまだ 捨てられるのに
というBメロ→サビのメロディラインが秀逸で、心地よいんですよねえ。
同アルバムのマーシー曲はあまり良いものがありませんが、強いて挙げるならばこれが一番好き。
化石とミイラ
作詞・作曲/甲本ヒロト
タイトル通り「化石とミイラ」について歌ってますが、これまた意味不明。
たしかに、化石もミイラも壊れやすいもの、という点では一緒ですが、全体を通してのイメージがふわっとしすぎてます。
サウンドが全体的にエコーがかっていたりと、アレンジ面で一風変わった感じはあるので、音を楽しむべき曲かもしれませんね。
ジェームス・ディーン
作詞・作曲/真島昌利
唸るようなベースラインが特徴的な一曲。
「ジェームズ・ディーン」とはアメリカの有名な俳優ですが、歌詞との関連性がよく分かりません。
「てんで最高」という江戸っ子表現を用いてるところがマーシーっぽさではありますが、曲的にはどうにもイマイチ。
ドロドロ
作詞・作曲/甲本ヒロト
こういうのもなんですが、この曲で終わることでアルバムの意味不明さが増長されてる感じがします。
「ドロドロ」言いたいだけの曲、という印象で、本当にほぼ「ドロドロ」言ってるだけ。
言葉は通じるけれども 話が通じない
という一節は、ヒロトっぽい言葉に思えますが、どうにもこの曲の中で言われると伝わりません(^_^;)
「【アルバムレビュー】FIRE AGE/ザ・クロマニヨンズ」まとめ
3rdアルバム、『FIRE AGE』の紹介でした。
改めて記事を書くにあたり聞いて思ったのが、やっぱり微妙なものは微妙。。。。
まだヒロトは「エイトビート」「スピードとナイフ」があるからいいものの、マーシーが一体どうしたという状態。
よく言われることではありますが、ヒロトの方が曲が平均的で、マーシーはふり幅が大きいと言われます。
そういった意味では、意味不明な曲を大量に作る時期があるからこそ、「あさくらさんしょ」「紙飛行機」といった名曲を産み出してくれてるのです。
本作は必要な時期であったと捉えるほかありませんね。
アルバムを楽しむ、という意味では全くおすすめできませんが、彼らの作品は全部聴くんだという、強い意志がある人は手に取りましょう・・・。