1960年代に世界を席巻したブリティッシュインヴェイジョン。
簡単に説明すると、イギリスの音楽がアメリカで猛威を奮った現象を指した名称であり、説明するまでも無いですが、代表的なバンドにビートルズ・ローリングストーンズが挙げられます。
さらにブームの中でも、細分化した一ジャンルとして「リバプールサウンド」や「マージービート」と呼ばれるものが。
とくにリバプールサウンドというのは日本独自の呼称であり、これらも含めて呼び名が多すぎることで、かなり分かりにくくなっている点は否めません。
そこでこの記事では、「そもそもマージービート・リバプールサウンドってどうゆう意味?」ってところから、代表的なバンドと名曲を紹介していきたいと思います。
ただしビートルズやストーンズなど代表的なところは改まって説明するまでも無いので、超の付く有名バンド以外を紹介していきます。
マージービート、リバプールサウンドとは?
まず「マージービート」の方から説明すると、ビートルズの出身地であるイギリス・リヴァプールには「マージー川」という大きな川が流れていて、その一帯から出てきたビートバンドということで、マージービートと呼ばれています。
なので本当に厳密な意味通りで捉えるならば、リヴァプール出身のバンドだけが「マージービート」ということに。
続いて「リバプールサウンド」というのは、先ほども言ったように日本独自の呼称で、これは『アメリカでヒットを飛ばしたイギリスのバンド』を全てひっくるめた呼称であり、リヴァプール出身以外のバンドもすべて含む意味合いになります。
ということで定義が固まったところで、マージービートバンドを5つと、リバプールサウンドのバンドを6つ、計11組を紹介していきたいと思います。
マージービートバンド&リバプールサウンドの名曲
ジェリー&ザ・ペースメイカーズ
ビートルズに続いてブライアン・エプスタインと契約を交わし、プロデューサーもジョージ・マーティンが対応するなど、何かとビートルズ関連で名前の挙がるバンドです。
代表曲はHow Do You Do It?(放題:恋のテクニック)。
王道的なマージービート曲であり、抜群の演奏力で痺れるビートを聴かせてくれます。
ちなみにこの曲はもともとビートルズのデビュー曲として用意されていたものの、拒否されたためペースメーカーズに流れて来たという経緯があるため、ビートルズバージョンのセッション音源もあったりします。
スウィンギング・ブルー・ジーンズ
ヒット曲としてはアップテンポなナンバーの「ヒッピー・ヒッピー・シェイク」があったりするんですが、個人的におすすめしたいのはガーネット・ミムズのカバー「ワン・ウーマン・マン」。
この曲はもともとオリジナルが良いというのもあるのですが、ブルージーンズのアレンジのセンスが素晴らしく、独自のものとして昇華させており、美しい旋律に感動します。
サーチャーズ
ヒット曲としては、ベン・E・キングが所属していたことでも知られるドリフターズのカバー曲「スイーツ・フォー・マイ・スウィート」が有名です。
この時代のバンドはほとんどそうですが、サーチャーズも漏れなくカバー曲が多く、他にも「スタンドバイミー」「ツイストアンドシャウト」「マネー」など名カバーを残しています。
ザ・ビッグスリー
ギターのブライアン・グリフィスは、マージービートシーンでは抜きん出た技術で知られていて、キャヴァーン時代にビートルズのジョンやジョージにアドバイスした事もあったとか。
残念ながら録音物が異様に少なく、聴ける曲は限られてますが、ファーストシングル『サム・アザー・ガイ』は必聴。
マージービーツ
ミドルテンポなナンバーの名曲が多くて、代表的なところでは「I think of you」なんかが挙げられます。
名カバー「Fortune teller」は必聴のカッコよさであり、マーシーが組んでいたビートバンド「ブレイカーズ」は完全にこのバージョンを踏襲し演奏してました。
ゾンビーズ
ここからはリバプール以外のバンドのコーナーで、最初はポップな曲が一際耳に残るゾンビーズ。
キーボーディストがリーダーなだけあって、ピアノにフォーカスを当てた曲が多く、個人的には『This Will Be Our Year』は言葉に現わせない素晴らしさ。
甘く切ないボーカルにも注目です。
デイヴ・クラーク・ファイヴ
全米ナンバーワンヒットも出している、ブリティッシュインヴェイジョンの代表バンドのひとつである「デイヴ・クラーク・ファイヴ」。
ドラマー「デイヴ・クラーク」がリーダーであり、テナーサックスやオルガンを入れた重厚なサウンドは、他のバンドと一線を置く個性を放っています。
おすすめの曲としては、一番最初のヒット曲である「グラッド・オール・オーバー」が激しめの踊れる一曲なので聴いてみて貰いたいですね。
ハーマンズ・ハーミッツ
ひときわポップで底抜けに明るいのが伝わってくる「ハーマンズ・ハーミッツ」。
そもそもグループの趣旨がマーケティング的に12~13歳の少女を対象にしてたそうで、それを踏まえて曲を聴くとすごく納得が行くところ。
かなりヒット曲が多いのですが、最初はデビュー曲である「I’m into Something Good(朝からゴキゲン)」をどうぞ。
ホリーズ
お次はロックの殿堂入りも果たしている、マージービート好きなら全員大好きと言っても過言では無い「ホリーズ」。
誰がアレンジしているか詳細までは把握できてないですが、とにかくホリーズはアレンジセンスがすごくて、イギリスで初の大ヒットを記録した「Stay」はベストカバーと言えるでしょう。
メンバーの入れ替わりも多く、活動期間も長いので、結構色んな方向性のアルバムも出してたりするのですが、初期のビートバンド然としていたホリーズのカッコ良さは群を抜いてます。
マンフレッド・マン
南アフリカ出身のキーボード奏者「マンフレッド・マン」率いるビートバンド。
クリームのベーシスト「ジャック・ブルース」がかつて在籍していたりと、ロックの流れを語る上でも必ず名前の挙がって来る有名どころ。
バンドは69年に解散しましたが、形を変えてマンフレッドマンは現在も活動を続けており、ジャズを志向した方向に行ったりと多様な音楽を作っていますが、まずは初期の代表曲である「Doo Wah Diddy」をどうぞ。
オリジナルのエキサイターズのバージョンも良かったりするので、興味があればこちらも。
ピーター&ゴードン
最後はバンドでは無いのですが、デュオグループ「ピーター&ゴードン」。
デビューから三作品連続でレノン&マッカートニー作品をリリースしておりビートルズ関連でもよく名前が挙がります。
代表曲の「A World Without Love(愛なき世界)」は、いかにもな初期ビートルズを感じさせるポップな名曲。
「マージービートバンド入門の名曲『リバプールサウンド』」まとめ
ということでここまで紹介してきましたが、挙げる気になればまだまだ多数のバンドがおり、ざっと名前を出すと「ジ・エスコーツ」「ザ・フォアモスト」「ジ・アンダーテイカーズ」などなど。
超有名どころを省いて紹介するとは言ったものの、全てのバンドを取り上げていくと膨大な長さになってしまう故、泣く泣く絞って紹介したのでご了承ください。
今回取り上げた曲を通して聴いて貰えれば、いわゆるビートバンドのニュアンスが分かって来るかと思いますので、ぜひ気に入った曲やバンドなどが入れば、どんどんと掘り下げて行って貰えると嬉しいですね。
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